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バタフライナイフ

http://butterflyknife.blog.shinobi.jp/

2024/05/07 (Tue)

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2016/02/18 (Thu)

斎藤富蔵

宇都宮美術館 斎藤富蔵展。

水彩とは思えないほどに キャンバスのうえに厚く塗りかさねられた絵の具。
大谷石の石肌みたいに ごつごつしているんだけれど あたたかみのあるかんじ。
大谷石採掘場を描いたシリーズは微妙に質感や光のかんじを変えて何枚かあって素晴らしかった。
さざえを描いた絵は 色彩もうつくしく ほんものの貝殻の質感が 見事に再現されているのだった。

あかいトマトやみどりのトマトが描かれたシリーズは シュルレアリスムの雰囲気だった。
蟹江さんという 亡くなられたおともだちへの オマージュ。
蟹江さんは カゴメという会社をつくった方なのだった。それでトマト!

展示室のはじめのほうに ご自身を蛾に見立てた絵があって
展示室のさいごのほうに ご自身を蝶に見立てた絵があった。
蛾から蝶になってよかったなあとおもった。

ミュージアムショップで ポストカードを いちまい 買い求めた。
宇都宮にある大谷石造りの松が峰教会を描いたシリーズのうちの いちまい。
あかい あかい おどろおどろしい空。

★ 『聖(宇都宮)』

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2015/07/23 (Thu)

パウル・クレー

宇都宮美術館 『パウル・クレー だれにも ないしょ。』 という展覧会。

パウル・クレー むつかしかった。
音楽記号のフェルマータとか 矢印とか 数字とか 十字架とか。
『三重唱』とか 『赤のフーガ』とか 音楽的な作品も ちらほら。
けものが2匹描かれているようすの絵を ちかづいてよくみるとなんびきも蛇がみえたり。
(『彼女は吠え、僕らは遊ぶ』)
おもてとうらで ぜんぜん趣のちがう絵が描かれていたり。(『無題[子どもと凧]』 『無題[花と蛇]』)
『ポップとロックのたたかい』という絵は どちらがポップで どちらがロックなのか。
みればみるほど 謎は深まるばかりなのだった。

宮城県美術館所蔵の 『橋の傍らの三軒の家』という絵が とってもよかった。
会期中展示替えがあって 8月9日までの展示なので みられてよかった。

パウル・クレーさんの言葉 めもめも。

『この世で僕を捉まえることはできない 僕は死者たちのもとに そして未だ生まれていない者たちのもとに 住んでいるのだから ―クレーの墓碑銘より』

『この世が恐怖にみちていればいるほど(まさに今日のように)、それだけ芸術は抽象的になる。現世的な芸術は、逆に、幸福な世風のもとで生まれ育つものだ ―日記 1915』

『何ものにも捉われない。ヤー(ja)でもなくナイン(nein)でもない。反ファシスト芸術なんてものもありません。あるのはただ芸術のみ。―妻リリー宛書簡 1936年6月17日』

ミュージアムショップで ポストカードを 2枚 買い求めた。

★ 『墓地』
★ 『彼女は吠え、僕らは遊ぶ』

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2015/06/18 (Thu)

高橋コレクション展

東京オペラシティアートギャラリー 『高橋コレクション展 ミラー・ニューロン』 という展覧会。

奈良美智さんの 『深い深い水たまりⅡ』 という絵をみるために おでかけたのだった。
だいすきな絵! 実物をみることができて 感激だった。
しろい包帯ぐるぐる巻きのおんなのこが 水たまりに はまってる。
背景のキャンバスは あちこちつぎはぎだらけで 痛々しいかんじ。
しばし絵のまえに立ち尽くして あのころの痛みを 思い出していた。
しにたいような心持ちで おうちに閉じこもって
奈良さんの 『深い深い水たまり』 という本を 愛読していたころ。
ひとりぽっちで生きていく こころづもりが できあがった頃のこと。
おとなりに並べられた 『Candy Blue Night』も すきな絵だった。
みずいろの飴玉を 持て余してるおんなのこの けだるさ。
ながいながいひとりぽっちの夜の ふかいふかい闇。
この2作品のまえで だいぶんながいこと ぼんやりしちゃった。

草間彌生さんは カラフルなみずたま模様の作品がいろいろあったけれど
モノクロームの『自画像』が とってもよかった。
さいごのところに展示されていた立体作品2点は 撮影オッケーだった。
『ハーイ、コンニチワ!ヤヨイちゃん』と 『ハーイ、コンニチワ!ポチ』。
やっぱり みずたま。

名和晃平さんの『PixCell-Lion』は すこし照明を落とされた部屋に展示されていて
たくさんのまあるいガラス玉でつくられたライオンさんは いくつものスポットライトを一身に浴びていて
きらきら輝いて とっても綺麗なのだった。
ライオンさんのまわりを くるくるまわって鑑賞した。
正面からみると プードルさんのようにもみえて かわゆいのだった。

小谷元彦さんの『Human Lesson (Dress 01)』という 狼の毛皮をつかった作品は
くわっと見開かれた瞳とか おおきく開かれた口のなかにみえる血塗られた牙のかんじとか
飼ってた犬たちがしんじゃったときのこと ちらり思い起こさずにはいられなかった。

会田誠さんの 『ジューサーミキサー』 おそろしかった。
おおきなジューサーの中に入れられた 夥しい数の はだかのおんなのこたち。
今まさにジュースにされようとしてる… したのほうのおんなのこたちは すでに血に染まって…
血の海… ぶくぶく… こなごな… きゃー。

須田悦弘さんの 『雑草』は 壁にキャプションがあるばかりで
そのあたりをいくら見回しても 作品が見当たらなかった。
どこー?って探していたら あんなところに… あんなところに 雑草生えてたよ!
みつける よろこび。(うれしくてそばにいた美術館のおねいさんにはなしかけてしまった!)

西尾康之さんの『Crash セイラ・マス』は お部屋いっぱいのおおきさの 立体作品。
たかさ2.8メートル 幅4メートル 奥ゆき6メートル。
どうやってもってきたの。(どうやら分解できるらしい)
よつんばいで拳を振りあげてるセイラさんのまわりを ぐるり1周。
セイラさんのしたに おおきな鏡があって のぞきこんだらおもしろかった。

風間サチコさんの 列島改造人間シリーズ いちいち愉快なタイトルで 笑っちゃった。

収蔵品展も鑑賞した。山とか滝とか焼きものとか 自然のかんじ和のかんじだった。
岡田伊登子さんの 作品のタイトル
『日本語は海の中に母が居る フランス語は母の中に海が在る』 こうゆうのすき。

収蔵品展のさらに奥で 富田直樹さんの作品展もみた。
絵の具をたくさんつかって描くひと!
塗りたくられた絵の具の厚み 力強い筆致 すごかった。なんという分厚さ。なんというパワー。
『Night Rain(Yosame)』 雨に濡れた夜の街の 光のかんじ うつくしかった。

すきなものあれこれあつまっていて おもしろくって 大満足の展覧会だった。ほくほく。

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2015/05/28 (Thu)

ルーヴル美術館展

国立新美術館 『ルーヴル美術館展―風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄』 という展覧会。

なんてひとが多いんでしょう… 列にならんで人垣のあいだから絵をみて くたびれちゃった。
みたかった『天文学者』の絵のまえは 2列にわかれていて
絵のちかくをとおる列は 立ち止まらずにすばやく鑑賞するひとたちの列で
その外側に ゆっくり鑑賞するひとたちの 人垣ができているのだった。
幾度か列にならんで すばやくみたり ゆっくり眺めたり。

『両替商とその妻』という絵の テーブルのうえに鏡のようなものがあって
なぞの人物とか ステンドグラスらしき装飾のある窓とか そとの風景とか
映っているあれこれが 仔細に描かれている部分を じろじろみちゃった。

『コローのアトリエ』のように 絵のなかに絵が描かれている作品 おもしろい。
イーゼルに架けられた コローさんの風景画を 熱心にみている少女。

物乞いとか 蚤とか 貧しさが描かれている絵も ちらほら。
犬とか 猫とか 猿とか 狩人の絵とか 農家の絵とか
動物が描かれている絵も多くて とりわけ犬の描かれている絵は 興味深くみた。

ミュージアムショップで ポストカードを 4枚 買い求めた。

★ヨハネス・フェルメール 『天文学者』
★クエンティン・マセイス 『両替商とその妻』
★ジャン・シメオン・シャルダン 『猿の画家』
★ジャン=バティスト・カミーユ・コロー 『コローのアトリエ』

美術館のそとの 展覧会の看板ぱちり。
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2015/04/23 (Thu)

遊亀と靫彦

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展示替えの罠で みられなかった作品があって しょぼん。

ミュージアムショップで買い求めたポストカード めもめも。

★ 小倉遊亀 『うたかた』
★ 小倉遊亀 『舞妓』
★ 安田靫彦 『紅梅』

2015/03/05 (Thu)

薄久保友司

宇都宮美術館 『「光 風 人々 私」 薄久保友司展』 という展覧会。

まずは コレクション展という名の 常設展。
マグリットの絵は まもなくはじまるマグリット展におでかけちうだった。
荒井孝さんの 『祈り』が 展示されていた。
荒井孝展で この絵をみたのは 震災のすこしまえのことだった。
震災のあとは 『祈り』 のポストカードを しばらく飾っていたのだった。
地面にひれ伏して 祈るおんなのひと。ちからづよいあかいいろ。
あのころのことが あれこれ思い出されて しみじみ。

はてさて 企画展。
しずかでうつくしい展覧会だった。

『サーカスの来た町』という絵には 見覚えがあった。市立図書館所蔵の絵だった。
画面手前に描かれた 咲き誇る春色の花々の色彩が うつくしい絵。

牛さんを描いた絵が いくつかあった。
牛さんのからだの色に思いがけない色が混ざっているのがおもしろかった。

神社仏閣とかお地蔵さまとか描いた絵は こまかいところが緻密に描かれていて しげしげみた。

展覧会のポスターになっている『春暁仰花図Ⅰ・Ⅱ』は 実際間近でみると 迫力だった。
樹の幹の節々のようすや しろいはなびらのふくよかなようす。

くろい背景に 凛と咲くお花の絵の数々が どれもこれも綺麗だった。
とりわけ 『梅花之図』という絵が 素敵だとおもった。
ときどき ちょうちょが飛んでいる絵があって ときめいた。

絵本や教科書の挿絵なども たくさん手がけていらっしゃって
展示室のかたすみに それらを手にとって読むことができるコーナーがあった。
『ハッピーバースディー』という絵本を ふむふむ読んだ。
ちょうちょさんに 『おたんじょうびおめでとう』 と云うページが すき。

ミュージアムショップで ポストカードを 3枚 買い求めた。
『梅花之図』のポストカード売ってなかった。しょぼん。

★春暁仰花図Ⅰ・Ⅱ
★夏韻 Ⅱ
★惜夏・矢車との名の花

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2014/07/24 (Thu)

レオ・レオニ 絵本のしごと

宇都宮美術館 『レオ・レオニ 絵本のしごと』 という展覧会。

スイミーのひと!

わくわくおでかけたのだったが スイミーの絵は無かった。えー。
スイミーが載っている 小学校2年生の教科書が展示されていた。えー。

そのほかのおはなしの絵は あれこれあった。
コラージュ いろえんぴつ 水彩 油彩
鉛筆で緻密に描かれたものや エッチングなどもあって
表現方法がいろいろで おもしろいのだった。

じぶんだけのいろ。せかいへいわ。

ひと部屋だけの こぢんまりした展示だったけれど
ふむふむみてまわったら けっこう時間かかった。

もうひとつの展示室は 自由に絵本を読めるスペースになっていた。
まずはスイミーを読んで そのほかのおはなしも かたっぱしから読んだった。

こどもごころ。

スイミーのポストカードを いちまい 買った。

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2014/07/03 (Thu)

東京都現代美術館

東京都現代美術館に おでかけた。

まずは ミッション[宇宙×芸術]-コスモロジーを超えて というタイトルの 企画展。

大平貴之さんの メガスターのおへやで ながいことぼんやりしてしまった。
体育すわりでみてみたり ねそべってみてみたり。
オーロラがあらわれたり ひかりのつぶつぶが降りそそいだり。
おへやじゅう たくさんの星。床にも 投げだしたわたしの脚のうえにも
はやいスピードで 星が かけめぐる。
鳥肌ぞわわ。なんてうつくしいんでしょう!

ときどき 撮影できる作品があった。
チームラボの 『Cold Life / 冷たい生命』は
ちょうちょ おはな おつきさま 鳥さん くるくる きらきら。
『憑依する滝、人工衛星の重力』は 圧巻だった。19mの滝の プロジェクションマッピング。

森脇裕之さんの作品は さわってたのしめるものだった。
壁一面にとりつけられた なぞの装置を くるりまわすと
ひかりがまわって カウンターの数字がまわって おもしろいのだった。
おおきなおおきな ひかりのルーレットのような作品もあった。

逢坂卓郎さんの作品は 地上に降りそそぐ宇宙放射線と地中からのガンマ線を
シンチレーション検知器で検出して 500個のLEDのひかりに変換しているというもの。
しずけさのなかで 暗闇のなかで 点いたり消えたりしている たくさんの青いひかり。

月の模型を持ち上げて動かすと 目の前のスクリーンの月が連動して
しげしげ眺められる展示も おもしろかった。

松本零士さんの カラー生原稿とか
谷川俊太郎さんの 『二十億光年の孤独』という詩が流れつづけている電光掲示板とか。
回収したロケットのかけらだとか 国際宇宙ステーションでの実験のようすだとか。

おと。しじま。光。闇。宇宙やばい。

はてさて ベトナム風のカフェで ひとやすみしたのち
開館20周年記念 MOTコレクション特別企画 クロニクル1995- というタイトルの 常設展。

東京都現代美術館が開館した1995ねんの 阪神淡路大震災の写真からはじまって
2011ねんの東日本大震災をのりこえ 今日までのアート。

奈良美智さんの絵が8点あって テンションあがった。
『In the White RoomⅡ』という絵のまえで ぼんやり。
しろいおへやのなかで 今にも首を吊ってしまいそうなおんなのこ。
その瞳は つよい意志を湛えて こちらをみている。
『Standing for Action』は 立ち上がろうとしている 犬の絵。
犬は ちからづよいようにも よわっているようにもみえる。
塗りたくられた しろい絵の具。あかい線。そのパワー。
いまのきもちにぴったりくるかんじ。

名和晃平さんの作品は 大小のガラス玉でかたちづくられた 透明なバンビ。
とってもかわゆくて バンビのまわりをくるくるまわって じっくり鑑賞した。

ひさかたぶりに 宮島達男さんの
『それは変化しつづける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く』 観られた。
しずけさのなかで 暗闇のなかで 点いたり消えたりしている たくさんのあかい数字。
すきすき。

雑巾をしぼってまるめてなにかのかたちにしたものとか よくわからない作品もあった。
カラスの模型をつかってカラスをあつめるようすを撮影したものは 悪ふざけにしか思えなかった。

2011ねん8がつ 東京電力福島第一原子力発電所のライブカメラの前に立って
こちら側を指差しつづけたパフォーマンスのようすが 展示されていた。
傍らには 事故直後のいんたねとやテレビのようすが映しだされているモニター。
いたたまれない心持ちで 眺めた。

アトリウムには 舟越桂さんの彫刻があった。
目の前に立っても 視線が合わないようにつくられているところが おもしろいのだった。
どこをみているのか なにをみているのか わからないひとたち。

ゆっくり時間をかけて ふたつの展示を たっぷり堪能した。ほくほく。

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cica
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