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バタフライナイフ

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2024/05/22 (Wed)

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2008/06/18 (Wed)

パスキン

宇都宮美術館に でかけた。
3つの展示室で それぞれべつの展示がおこなわれていた。
『第1回・コレクション展』
『無限への立ち位置―河口龍夫の1970年代展』
『パスキン、エコール・ド・パリの「リベルタン(自由人)」』
ぜんぶ観られるチケットが 600円とは お得なかんじだった。

まずは 『第1回・コレクション展』。
すっかりおなじみ マグリットの 『大家族』 『夢』
シャガール デュフィ カンディンスキー ロシアの広告ポスター などなど
さらりと みてまわった。

つぎに 『無限への立ち位置―河口龍夫の1970年代展』。
鉄 鉛 ブロンズ 紙 布 木 写真 電気 コード 水 ベル 蛍光灯
いろいろなものを用いてつくられた なかなか難解な 作品の数々。
原稿用紙数枚のマス目の 文字があるべきところに 煙草の焦げ跡のような
まるい穴が延々と連なっている作品が おもしろかった。
まいにち昼間の12時に かならず写真を撮るという試みのもとに成り立っている作品を
たいへん興味深く 眺めた。

さいごに 『パスキン、エコール・ド・パリの「リベルタン(自由人)」』。
入り口で 鉛筆を借りることが出来たので メモをとりながら 丹念に観た。
パスキンというひとについて 何も知らずに観にいったのだけれど 存外愉しめた。
遊び人だったようすや 旅行好きだったようすが 垣間見られた。
身近な光景や おんなのひとを 好んで描いたようだった。
とりわけ はだかのおんなのひとを描いた作品が 多かった。
なかには 排泄しているようすや 愛の行為の最中を描いたものまであった。
少女を描いたものは 服を着ていたので いささか安堵した。

絵の裏側も観られるように展示されている作品が ひそかにすきなのだった。
『みづくろいする女』 という絵には 妻エルミーヌの姿が描かれているのだったが
裏側は 『男たち(カフェの庭で)』 という絵だった。
『三人の女たち』 という絵の裏側は 『(腰掛ける女)』 という絵で
腰掛けているというよりは ほとんど寝そべっているようにみえる女が描かれていた。
絵の周りを くるくる観てまわるのが 愉しいのだった。

パスキンさんは 45歳のとき
アトリエの浴室で 手首を切って 亡くなったのだそうだ。

以下 解説に書かれていた パスキンさんの言葉など めもめも。


『主義、主義って、どうでもいいじゃないか。目の前にふるいつきたくなるようなモデルがいるってことが人生、つまり芸術そのものだろ。』

『人間は、とりわけ芸術家は、45歳以上生きていることはない。―もしも、それまでにベストをつくせなかったとしても、その後になって、名声を高める程のものをうみ出すということはないだろう』

『自由人(Homme libre) 見果てぬ夢と欲望の勇士は 血まみれの両手で黄金の扉を押さん (パスキンさんのお墓に刻まれている言葉)』 


ミュージアムショップで ポストカードを 2枚買った。

★ ジュル・パスキン 『花束を持つ少女』
★ ジュル・パスキン 『白いリボンの少女』
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